アメリカ最新情勢

アメリカの最新の経済・政治・社会情勢を解説して参ります

アメリカ最新情勢

長引くコロナ渦での悪影響は、アメリカも例外ではありません。労働当局の予想を大幅に上回る失業者と失業保険申請件数で、アメリカの2020-2021の財政収支は巨額の赤字を計上することになりました。前トランプ政権の公衆衛生政策が不透明で将来を見通せなくなった企業上層部が、雇用調整や賃金下降などに踏み切り、観光産業を中心に業績は創業時以来の最大の低迷となった企業も続出しました。コロナ危機の事態収拾の為に

FRB(米準備制度理事会)のパウエル議長は、政策金利を過去最低水準に引き下げる英断を下しました。金融の流動性を確保する大胆な低金利政策は奏功して、アメリカ経済のGDPマイナス成長を最小限に食い止めたと高評価されています。

アメリカの代表的な株価指数である、ダウ工業株30種平均は、ダウジョーンズインデックスが発表していますが、コロナウィルスの感染拡大とはほとんど無縁な高値レンジに高止まりする傾向があります。勿論、アメリカ国内の機関投資家や個人の著名な投資家

の旺盛な投資意欲が株高を支える最大の要因ですが、ダウ平均の構成銘柄には、工業株という表現からは想像もできないような、JPモルガンチェースやアメリカンエクスプレス等の金融株や、ウオルマートのような小売業や、新型コロナワクチン開発に注力した

医薬系の代表的銘柄であるジョンソンエンドジョンソンも組み込まれています。アメリカ国内でも、国内消費支出は、近年では過去最低水準まで冷え込んでいますが、ファンド組成などの金融分野は健闘しています。最近では、仮想通貨の先駆的存在でありました、ビットコインも史上最高値を更新しています。仮想通貨には賛否両論がありますが

投資の多様性に一役買っていることだけは事実ではないでしょうか?

世界初のワクチン接種を開始してから、既に1カ月近く経過した、アメリカの医療事情ですが、エッセンシャルワーカーと呼ばれる医療機関で最先端のコロナ感染者患者に治療に施す、医療従事者への接種が完了していますので、感染リスクの比較的高い、高齢者と幼少者への接種も現実味を帯びて参りました。と言うよりは、ワクチン接種に肯定的なアメリカの国民性も手伝って、民間にもワクチン接種を相当数を実施した模様です

さて、大統領職任期切れ後に、2回目の弾劾訴追を米議会上院での採決の張本人となったドナルド・J・トランプ氏ですが、共和党の造反者は7名に留まり、予想通りの無罪評決となりました。民主党側は、先月のアメリカ議会襲撃事件を扇動して、全く騒乱を鎮圧しなかった確たる証拠があるとの主張を繰り返しましたが、結局は魔女狩りには失敗しまいましたが、それは民主党の既定路線でした。4年後のトランプ氏の大統領選出馬の芽を摘み取るという大目標は達成できたと満足なのではないでしょうか?

上述のように大統領も弾劾訴追されるアメリカの民主主義は最高に成熟したデモクラシ

ーの先進国家だとの持論が筆者にはあります。共産党の事実上の一党独独裁制がいつまでも揺るがずに、武力で国民の世論を操作する、ロシアや中国とは一線を画しているので、アメリカには独裁者は出現しないのだという理屈が見えてきます。バイデン新政権の方向性まではまだ確立はされていませんが、紛争国との平和外交を期待してやみませ

ん。但し、イランや北朝鮮などにもある程度の軍事行動が決議される可能性は否定できませんが。

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