アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

2月24日にウクライナ侵攻したロシア軍の名目的な軍事進攻理由は、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力の戦闘激化で泥沼化した内戦への介入は、ウクライナ東部のドンバス地方(ドネツク州とハーンシク州)の親ロシア派住民をウクライナ政府軍の蛮行から保護するといった内容で軍事進攻を正当化しています。

紛争当事国のロシアとウクライナのオンライン形式での停戦協定は既に4回と回数を重ねていますが、今後の安全保障上の理由から現在加盟申請中のNATO(北大西洋条約機構)にどうしても参画したいウクライナとウクライナを中立化して緩衝地帯化を目指すロシアの対立が益々先鋭化して当面の雪解けは期待薄のようです。

アメリカは最近になってようやく陸軍を中心に1万人を派兵を決断して、ポーランドとの合同軍事演習で、NATOの結束をアピールするに留まっています。

NATO軍やチェコ単独からの旧ソ連軍の戦闘機ミグ29等やミサイル迎撃兵器の軍事支援は継続していますが、あくまでも後方支援の域を脱することもなくて、打倒ロシアには程遠い寂しく残念な最小限度の軍事協力なのは明白でロシア軍の大量破壊兵器(化学兵器・生物兵器)や核弾頭ミサイル攻撃などの報復を恐れて本腰でロシアに立ち向かう同盟国も出現していません。

ロシア軍はチェルノブイリ原発施設や病院などの医療施設をも標的にして居り、ジューネーブ条約違反は明確です。無抵抗な一般市民を虐殺して街角に放置する有様で、ウクライナ軍も捕虜のロシア兵士を公開処刑して対抗しています。

短期攻略を目指したロシア国防省の目算は大幅に狂い指揮系統も統率が取れずに士気低下が叫ばれるロシアもウクライナ同様に追い詰められた戦況下にあります。

全面戦争を危惧したアメリカは、経済制裁の追加手段として、SWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシア排除を強行しました。基軸通貨アメリカドルでしか決済できない国際間送金システムですので、外貨準備高の上限規制中のロシアは、自動的に国際決済システムから脱退することになり、次回の国債償還日に米ドル支払は絶望的となり、格付会社からのデフォルト認定された時点で、今後の外貨での資金調達の道筋も閉ざされる結果となるのは確実で、物価高と不透明な経済運営に嫌気が差し始めたロシア国民の隣国北欧フィンランドなどへの政治亡命も急増しそうな雲行きです。求心力を喪失しつつあるクレムリンも窮地に追い込まれて、中国頼みとなりそうです。実際に、中国は、国際連合総会の非難決議に反対票を投じてロシア支援は国策とも表現されています。

孤立化するロシアの混迷度は深刻で妥協策を受け入れしか選択肢しかなさそうです。

勇敢に10倍の兵力のロシア軍に立ち向かったウクライナ国民に最大限の賛辞を贈りたいのは筆者だけではなさそうです。

今回の賛辞を教訓に、中国・北朝鮮の独裁国家で核兵器を保有する隣国に侵略される可能性も捨てきれない日本も安全保障論議を西側同盟国と積極化すべきではないでしょうか?日本が第二のウクライナにならないという確証は皆無と言っても過言ではない筈です。憲法9条改正も視野に軍事費は神聖化する覚悟も求められいるのかもしれません。

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