アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

CNN/USAやFox newsなどでも、最近、バハマ諸島で発生したtropical storm(熱帯低気圧)が急速に発達して、hurricane(ハリケーン)Dorianとなりました。アメリカではハリケーンの風速が33-42m/s換算でcategory1,風速70m/s換算でcategory5と認定されます。規模に応じてカテゴリー1~5に分類されます。今後はフロリダ半島付近に上陸予定です。ハリケーンとして命名されるのは、大西洋北部・大西洋南部・太平洋北東部・太平洋北中部の海域で発生した温帯低気圧に限定されます。気象統計上、アメリカに上陸したハリケーンで最も勢力が猛烈だったのは2005年度のWilma(ウイルマ)とされています。最低気圧は実に882hpaを記録致しました。ただ日本で一番鮮明なハリケーンといえば、Katrina(カトリーナ)でしょうか?海上で記録された最低気圧は902hpaでした。カトリーナバハマ南東沖で発生してkey west(フロリダ)に上陸して甚大な被害をもたらしました。ニューオリンズルイジアナ)に再上陸して猛威を発揮しました。ニューオリンズ市街が完全に冠水して人々や自動車が立ち往生している場面が日本でも報道されました。死者は全米で1335名、経済的損失は1080億ドルと見込まれています。巨大ハリケーンは,great hurricaneと総称されるようです。尚、1979年以降は、性差別是正の為に、ハリケーンには男女のパーソナルネームが交互に使用されています。それ以前は、女性名がハリケーンを識別する道具としていて女性名一辺倒でした。

一方でTornado(竜巻)は、発達した積乱雲で上昇気流を伴う高速の渦巻きが発生してそれが地上付近まで伸びた気象事象と定義されます。発生メカニズムはほとんど解明されておらず、文献に拠っては世界の8割の竜巻はアメリカ本土で発生する(年間1000個前後)と指摘されていますが、南アジア

フィリピン、ニュージーランド、オーストラリア南部・東部、カナダ、メキシコ、南アメリカ大陸東部でも頻繁に報告例があります。アメリカ以外で発生した竜巻はカメラで追跡したりする気象学上の整備が遅々として進まないからであるだけと一般的にアメリカ国内では分析されています。