アメリカ最新情勢

アメリカの最新の経済・政治・社会情勢を解説して参ります

アメリカ最新情勢

アメリカ現地時間6月20日にオクラホマ州タルソの大規模屋内施設で選挙集会を開催しました。当初はトランプ政権の広報担当は100万人程度の来場者を見込んで、開閉式のさらに収容人数が多い屋外型施設の場所を確保していましたが実際の来場者は期待を遥かに下回っていました。トランプ政権の二転三転するコロナウィルス感染対策が国民に誤解と混乱を招いて、世界最大の12万超の犠牲者を数える不名誉な状況下にありますが、トランプ大統領は反省するどころか、検査体制を後退させて検査ペースを緩めればアメリカの感染者数を過少評価できるのでその方向で再検討したいと辻褄の合わない発言に終始していました。演説中もマスクを着用する場面は最後までなくて人々の往来回数が世界一のアメリカの感染者数が世界最大なのは当然との開き直りをしています確かに政府保証付の小切手方式でのコロナウィルス一律給付金の支払は日本よりも平均で1~2カ月お先に完了していましたし心配されていた失業率も13%と比較的低水準に落ち着いていますし、OECDなどの研究チームがアメリカの2020年度の下半期

GDP成長率を上方修正しています。アメリカ国内の経済活動の部分的再開が好感されて経済指標や株式相場は反転しています。

トランプ大統領は、ミネアポリスとアトランタで最近発生した白人警官に依る黒人青年への過剰な暴力が死亡という悲劇を生み出した事実関係は認めたものの警察組織の抜本的な改革を指示しましたが、南北戦争時の奴隷制擁護の将軍の銅像の破壊はしない強行姿勢ですし将軍の名前由来の都市名も変更しない持論を展開しています。巷では国内の民族分断を加速させて支持基盤の白人富裕層の大統領再選での自身への投票を確実にする戦略に前回同様に傾いています。人種差別への抗議デモ行進などを州兵で対応できなければ連邦軍を投入する方向性も不変のままです。暴徒化した群集が略奪や放火などに

エスカレートしているのは前回の中間選挙で民主党が勝利した地域であると断罪しています。

トランプ大統領のタルソ選挙集会は期待はずれの感が否めませんが、演説の大半をアメリカをもう一度偉大な国家に返り咲きさせる趣旨の発言が目立ちました。一方の民主党の斬新な選挙対策としては、過去8年間、アメリカ正副大統領の関係にあったジョー

バイデン民主党候補を元大統領のオバマ氏が物心両面で支援していく約束を取り交わしています。マイノリティ(少数民族)が支持基盤の民主党候補にとって、初の黒人大統領のバラク・オバマ氏の選挙応援は勇気と自信となり、バイデン新大統領誕生のサクセスストーリーはもう既に始まっているのかもしれません。 

 

 

 

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