アメリカ最新情勢

アメリカの最新の経済・政治・社会情勢を解説して参ります

アメリカ最新情勢

アメリカのコロナウィルス対策の要旨は、感染者の微増には寛容に配慮して、経済活動の再開を優先させるのが国策のようです。幸運にも現在は金融関連株が主導する株式相場の上昇局面にあり、S&P500やナスダック指数は回復基調にあります。全世界で陽性反応の確実な感染者数と遂に1000万人の大台を間もなく突破しそうな猛威です。死亡者数も約43万人となっていますが、アメリカは経済活動の部分的再開から完全再開に舵を切りそうです。アメリカのGDP(国内総生産)のマイナス成長率の見通しは、4.5~

9%台前半となっておりますので大恐慌以来となります。テキサス州は全米有数の人口規模を誇る石油資源やシェールガスなどの資源に恵まれた土地柄ですが、経済活動を思い切って再開した途端に全米一位の新感染者数を記録してしまいました。アボット知事

は一時的に経済活動を縮小する方向で調整している模様です。ホワイトハウス高官は

COVID-19の予防対策の基本でありますマスク着用と社会的距離6フィートのお手本にならなければならないのですが、国内の停滞ムードを払拭させる行動に終始しています。失業保険の6月度の申請件数は先月より多少下降しましたが依然として高水準で

推移しています。模範となるべき与党共和党首脳は残り4カ月余りとなりました大統領選挙に向けて経済活動を本格化することに精一杯でコロナウィルスの第二波には無頓着です。トランプ政権には当事者意識が欠如しているよです。

雇用環境を改善する為にFRBが大恐慌以来の零細企業を対象にメインストリート融資制度を開始する準備に追われています。零細企業を見捨てた場合には失業率は驚異的な

30%前後となるという悲観的シナリオを唱えられています。FRBはゼロ金利政策と量的緩和を継続する方針を表明しています。そもそもFRBに適用される連邦準備法では、

異常かつ緊急時に限定して資金繰りに困窮する企業や個人に直接融資を容認しています。メインストリート融資は、最大で5000万ドルを5年間貸与できる仕組みで最初の

二年間は元本の返済義務がありません。現状、6000億ドルの資金枠を設定した模様です。最近の歴代体制のアメリカ連邦公開市場委員会がウォール街の金融機関に配慮した金融政策に傾倒しているとの批判がありましたが、今回の思い切った融資制度の実行で

市場の信認を取り戻すことができるかどうかに注目して参りたいと思っています。

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