アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

今日のCNNのニュースルーム等のコーナーでは年末特別編成番組では1970年代に全米トップ40ヒットシングルを21曲世に送り出した有名女性ソロシンガーのリンダロン・シュタットの引退を余儀なくされたパーキンス病の発症の経緯や元カリフォルニア州知事と浮名を流した恋多き女性の異性遍歴等の真実に迫るロングインタビューが放映されました。彼女も年齢的にも中年女性ですが歌手としての全盛期に美貌は何処にもなく歳月の流れの速さを痛感するばかりでした。

ところで自身の所有する別荘があるパームビーチに冬季休暇入りしたトランプ大統領は2016年の大統領選で民主党ヒラリー・クリントン氏を大激戦の末に退け念願の大統領に就任しました。トランプ大統領の就任以来の通信簿はロイター通信やニューズウィークなどが経済運営面では合格点と評価していますが、他の分野、つまり治安対策や対外関係等では残念ながら及第点には程遠いとの印象が一般的です。

2008年9月15日にアメリカ大手証券会社のリーマンブラザーズの経営破綻に端を発した世界同時不況は世界的基軸通貨であるドルの信認に疑問符が付き全面ドル安や株価大暴落の誘引にもなりました。不況期に突入してもサブプライム住宅ローン焦げ付き等の経済成長を阻害する現象が次々に表面化しました。リーマンブラザーズが発行した社債や投信商品は無価値となり1929年の大恐慌の再現とも報道され始めていました。連邦準備理事会(FRB)は政策金利を当然大幅に切り下げて財政出動などの政策を総動員した結果、ジョージ・W・ブッシュ政権末期から大統領職を二期勤めたバラク・オバマ政権の懸命な対処療法がようやく功を奏して、アメリカが不況期から成長期の軌道に乗り始めた時期の大統領当選は現職トランプ大統領にとっては幸運でした。2016年以降も再度の不況突入を警戒したFRB政策金利を低水準に据え置く金利運営に拠り、アメリカはコンスタントに2%強のGDP成長率を維持しています。2019年最後のFOMCでは10年振りの政策金利引き上げがありましたが、好調な経済動向を見極めたインフレーション再燃に即効性のある勇気ある決断との評価が一般的です。ただしトランプ大統領は今回の久々の政策金利引き上げにも難色を露骨に表しており本来は中立的立場が保障されたFRBに対して干渉しています。最近になって中国との報復関税合戦もようやく両国間の部分合意もあり終息に向かっているようです。アメリカのサービス産業だけでGDPの80%近くを算出しており産業構造も変異して来たのも最近の傾向のようです。