アメリカ最新情勢

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ウクライナ疑惑問題を弾劾訴追した張本人のナンシー・ロペス下院総務(民主党)が2020年度の一般教書演説(the state of the union)の舞台に立つトランプ大統領を紹介するのが慣例となっていますが、ナンシー・ロペス氏が握手しようとして差し出した右手を無視して演説を開始してしまいました。弾劾訴追された怨念なのか当初から練られた戦略だったのかは不明ですが、共和党民主党の深刻な分断の象徴的な場面という所感が一般的でした。ところが一般教書演説が終了した瞬間に今度はナンシー・ペロシ氏が報復行動を取りました。何と事前に配布された一般教書演説のスピーチの原稿を大胆にも破り捨てたのでした。さて肝心の今年度の一般教書演説の内容についてですが、冒頭に得意分野である好調なアメリカ経済について実績を疲労しました。堅調な経済成長が確固たる力強い個人消費や旺盛な投資意欲に支えられており、所得税の減税効果となった可処分所得の増大などを誇らしげにユーモアを交えて強調しました。雇用創出の78%は女性の社会進出に直結していることや完全雇用を目標に更なる邁進をも公約しました。実際にアメリカの雇用環境は戦後最低の3.6%前後で推移しています。医療改革については、まずは民主党が発議した法案で共和党の反対多数で廃案に追い込まれた法案の中身が米国定住者から徴収した医療保険料をメキシコなどの主に中南米諸国から流入してきた不法移民の為に拠出する法案は共和党主導の不法移民政策を根底から覆す結果になっていた可能性を秘めていたと民主党を激しく攻撃しました。共和党はメキシコとの国境地帯に広範囲に入国を妨害する壁建設をメキシコ政府負担で実現させようとしています。つまりは共和党は増加の一途辿るばかりの不法移民を強制送還させる方針を堅持していく方針です。既往症患者の保険加入を維持促進していくとの主張もありましたが既往症患者への対策はまだ構想段階ですので若干は虚偽スピーチの批判を浴びるかもしれません。テロ組織やテロ支援国家についてもISIS(イスラム国)のバグダディ容疑者やイランのスレイマニ司令官のようにテロ活動を首謀した人物を完璧なアメリカ特殊部隊の最新の軍事兵器によって罪の無い人々を巻き添えにすることなく殺害した実績を掲げて反テロリストの役目を遂行したアメリカが再度偉大な国家になりうる将来性についても決意を新たにする表現もありました。最後には、発明王トーマス・エジソンや月面着陸のアームストロング宇宙飛行士などの国民的偉人を引き合いにだして自国の優秀さと偉大さを共和党支持者に再認識させる内容の発言で締めくくりました。

一方の民主党ですが、アイオワ州党員集会の公開投票結果の暫定値を発表しました。首位は、インディアナ州サウスベンド前市長のピート・ブティジェッジ氏でした。筆者としましては世論調査の候補者別支持率やテレビ討論会でも脚光を浴びることもなく泡沫候補ではないのかとの先入観がありましたが、アメリカの都市としては比較的小規模のサウスベンド前市長ということで知名度もあまりなく不利ではとの予測をしていましたが、アイオワ州の住民構成や過去の党員集会の結果からブティジェッジ氏の大躍進を予想するマスメディアもあったようです。逆に8ポイントの差を付けられたのが、ウクライナ疑惑の悪影響で失速気味のバイデン陣営です。バイデン陣営はアイオワの住民構成の特殊性から出鼻を挫かれるのを織り込み済みだったようですのでダメージは以外とそれ程なさそうです。サウスカロナイラなどの代議士獲得数がアイオワより多い重点集での勝利を目指し序盤の出遅れを挽回していくのがバイデン陣営の見立てのようです。