アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

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トランプ大統領の弾劾裁判は、検察官役の下院民主党ホワイトハウス弁護団(legal

team)の冒頭陳述と質疑応答の日程を終了して、民主党が強固に主張していた、ボルトン大統領補佐官(安全保障担当)やマルバーニー元主席補佐官の証人喚問の是非を問う上院議員を対象にした採決投票が実施されて賛成49票、反対51票でトランプ政権元閣僚の召還は否決されました。共和党から一連のウクライナ疑惑の徹底究明を唱える造反議員が出現しましたが僅か1票差で証人尋問は見送りとなりました。トランプ大統領の罷免には上院の2/3以上の投票が必要でありますので選挙イヤーの2020年度には特に保守的行動を取り勝ちですので、事実上、トランプ大統領の無罪評決が確定的となりました。民主党も弾劾裁判に見切りをつけて5日のアイオワ州デモインでの党員集会やニューハンプシャーでの民主党大統領選候補者を選任する予備選挙に向けて始動しています。1999年度のビル・クリントン大統領の弾劾裁判は不倫女性との不適切な性交渉という現職大統領としてのモラルが問われましたが結局は無罪評決が決定しました。不倫問題と今回のウクライナ政治スキャンダルでは弾劾訴追の原因の性格に共通性はありませんのであまり参考にはならないはずですが、大統領を罷免するのは余程の失政がない限りは無理であることが証明されそうです。トランプ政権は5日の(罷免)無罪評決に先立ち施政方針演説を強行する方針のようです。勿論、無罪を勝ち取り潔白の身になってから施政方針演説をすべきとの反対論もありますが、政権内部にはあまり党内の少数意見には左右されない強気を押し通しそうです。民主党は今回の弾劾裁判がトランプ大統領の致命的な打撃をお見舞いしたとまでは言えず却って大統領候補者レースを中断した余波の方が指摘される始末でナンシー・ペローシ下院総務の弾劾訴追は共和党を利する皮肉な結果になりそうです。ウクライナ疑惑の渦中にあったジョー・バイデン氏の支持率は多少低下しそうですが、他に肉薄するような候補者も見当たらず、バイデン氏が現職トランプ大統領に挑戦する構図となりそうです。バーニー・サンダース候補やウオーレン女性候補も国内の貧困対策、公的医療制度の設立、富裕層への所得税強化等を主軸に支持を訴えますが、アメリカ国内には所得再分配や手厚い社会保障制度への関心は低調で選挙戦の争点に浮上するかどうかも闇の中です。筆者は、日米貿易不均衡がクローズアップされていた1980年代を知っておりますので、過度の日本叩きを抑制したドナルド・レーガン共和党政権に親和性がありました。筆者はどちらかと言いますと共和党寄りの思想ですが、富裕層優遇や社会保障制度の未整備、全米ライフル協会に遠慮して本格的な銃規制に及び腰の共和党には失望しています。一概に民主党共和党の優劣を判断するのは極めて困難でありますし実際に米国社会は共和党支持50%、民主党支持50%と世論調査を信用しますと拮抗状態にあります。11月の大統領投票日までに各党候補者が有権者にどんな政策をアピールする戦略なのか興味は尽きません。