アメリカ最新情勢

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CNNアーリースタートによりますと、下院ナンシー・ペロシ院内総務がトランプ大統領の弾劾訴追決議を1月15日に上院に送付して、ケンタッキー州選出のミッチー。マコーネル共和党院内総務が弾劾裁判開始の宣言をするまでにもう秒読み段階となりました。

(院内総務とはアメリカ上院下院に設置された各党所属議員で構成された院内会議の単位の共和党民主党の代表者を指します。日本流にいうと各党党首に該当します)

審理は検察官役を担う下院議員と弁護士役のホワイトハウス法律顧問団(トランプチーム)が大統領罷免が妥当かどうかを議論する形式で進行されます。大統領弾劾裁判は約100年前のアンドリュー・ジャクソン民主党本部に盗聴器を仕掛けた疑惑があったリチャード・ニクソン大統領に続き3例目となります。民主党トランプ大統領の過去の側近中の側近でしたボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)の招致を要求していますが、ボルトン氏の証人喚問が実現するかどうかは尚、不透明の状況にあります。ボルトン氏は一旦は国会決議された対ウクライナの経済支援と軍事援助を民主党有力候補のジョー・バイデン氏の息子でウクライナの有力エネルギー会社役員のハンター・バイデン氏の疑惑究明を条件に一時保留した事実について、これが大統領の職権乱用と認定できるかどうかが最大の焦点となります。ボルトン氏は、上述の対ウクライナ支援の中断に至った経緯などを熟知している可能性が濃厚です。しかも、側近中の側近であったにも拘わらずに、突然解任され反トランプの証言を民主党は期待している模様です。本格審理の開始に当たりマコーネル院内総務が公表した審理ル-ルを定義した決議案を

「隠蔽であり国家の不名誉だ」と民主党は非難しています。一方、弾劾裁判は大統領不在のまま審議が始まります。トランプ大統領の外遊日程ですが、先程、世界経済フォーラムの舞台であるスイスのダボスに到着したシーンがCNNアーリースタートでも放映されました。恐らくは、法人税の上限引き下げや簡素化、失業率の歴史的な低さ、堅調な国内消費、FTA二国間貿易交渉の成功談などを自画自賛するのでしょう。また今年度の施政方針演説は、2月4日に予定されておりますので、弾劾裁判の公判中に施政方針演説を行う最初の大統領となりそうです。

CNNにも天気予報(weather forecast)のコーナーはあります。しかしながら持ち時間は5分以内になっています。他のFox newsなどでも5分程度です。日本のニュース番組及び報道番組は天気予報に始まりエンディングも天気予報で締める番組構成となっておりますので今後も微力ながら反旗を翻して参りたい所存であります。