アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

トランプ大統領が弾劾訴追されて上院(senate)の国会議員は陪審員の立場になりました。陪審員制度はアメリカ独自の司法制度で日本の裁判員裁判制度は米国の陪審員制度を模倣したと言われています。しかし上院の多数派は共和党で余程の造反議員が出現しない以上、ドナルド・トランプ大統領の弾劾裁判の評決は無罪が確定する見込みです。民主党は今度はトランプ大統領の身内とも言うべきウクライナアメリカ人のパルナス被告を糾弾する戦法に徹する構えのようです。トランプ大統領が議会が議決したウクライナへの経済支援策を一時凍結したのは違反であるとGAO(政府監査院)は主張します

そこでウクライナとの橋渡しの役目を担ったのが前述のパルナス被告です。民主党有力候補のジョー・バイデン氏の実の息子のハンター・バイデン氏がウクライナの国営石油電力会社で役員に就任したことが不正であるとウクライナ側に詰め寄り、ハンター・バイデン氏を処罰しない以上、現職大統領のゼレンスキー氏の就任式にアメリカ共和党の副大統領マイク・ペンス氏を派遣しないなど様々な圧力を実行してきた張本人がパルナス被告です。民主党トランプ大統領がパルナス被告と写真撮影したのを根拠にパルナス被告と親交があったと結論づけていますが、トランプ大統領は多数の人達と記念写真を撮っているのでパルナス被告と記念撮影した記憶は無いし面識もないと民主党の疑惑を一蹴しています。弾劾裁判は今後佳境を迎えますが弾劾決議が否決されるのは確実視されており、ウクライナ疑惑がトランプ氏の再選に悪影響が出るのは限定的との見方が一般的になっています。民主党も例えば最近になって、元有名ヘッジファンドのビリオンネアのトム・ステイヤー氏、ミネソタ州選出の上院議員女性候補、エイミー・クロブチャー氏、候補者レース乱戦の現状でトランプ氏と渡り合えると評判のマイケル・ブルームバーグ氏などの大統領選出馬を承認しています。ブルームバーグ氏はマスメディア大手のブルームバーグニュース社の創業者で世界的な慈善活動に多額の私財を投じてきた実績が評価されていますが、未だジョー・バイデン候補を脅かすまでには至っておらず泡沫候補の一人に甘んじていますが、今月下旬にはニューハンプシャー州で最初の予備選挙の火蓋が切られて各党の大統領候補指名レースは本格化して行きます。民主党は頻繁に候補者の討論会を活発化していますが決め手に欠ける現状をどう打破していくのかが注目を集めそうです。新たな動向を逐一詳報して参りたい一心なのですが、筆者が平日は仕事上多忙を極めておりますので毎日記事を更新できない環境にあることが無念であります。