アメリカ最新情勢

アメリカの最新の経済・政治・社会情勢を解説して参ります

アメリカ最新情勢

アメリカは2020年3月にイスラム過激派組織タリバンと歴史的な和平合意して米軍駐留部隊の完全撤退を実行しました。アメリカの最長の戦闘と呼ばれるタリバンとの半永久的な戦闘で疲弊したアメリカ側から提案された完全撤退は2020年3月20日前後に実施されました。実は、この撤退は2016年度大統領選のドナルド・トランプ新大統領の選挙公約でした。元々のタリバンとアメリカ特殊部隊間の戦闘は、2001年のアメリカ同時多発テロ事件の首謀者であるアルカイダのビンラディンをパキスタンとアフガニスタン国境地帯に潜伏する手助けをした反米イスラム原理主義組織と認知される事となりました。反政府組織タリバンは1994年にはアフガニスタン全土を掌握するまでに勢力を拡大しました。ロシアのウラジミール・プーチン首相はパキスタンの諜報機関の支援などで1996年当時にはアフガニスタン全土を掌握するまでに勢力拡大しましたが、最近になってロシア軍の諜報機関GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)に属する特殊工作部隊が、アフガニスタンに駐留するアメリカ兵の殺害を報奨金付きでイスラム原理主義勢力タリバンに依頼していたことが報じられています。西側諸国や周辺各国の不安定化を企むロシア政府の秘密工作を最前線で実行してきた部隊です。アメリカ軍撤退直前に襲撃されて死亡した20名のアメリカ兵は懸賞金獲得の目的でタリバンと密接な軍事同盟関係にある武装勢力が殺害実行役になった公算が高い事も発覚しています。ロシアのアメリカ兵殺害計画の認否については不明のままです。

アメリカ特殊部隊のアフガニスタン戦闘地域からの完全撤収は、反政府イスラム原理主義組織とアフガニスタンの傀儡政権の戦闘激化をもたらすのが必至の情勢にあります。

中近東地域での地政学的リスクはますます悪化の一途を辿るのは間違いありません。アメリカは無責任との批判も西側諸国内からも漏れ聴こえてきています。さらに、アフガニスタン国内がアメリカ撤退で反米過激派組織のテロ養成所と化すのも時間の問題との

証言も飛び出しています。コロナウィルス感染急拡大局面にあったトランプ政権にとっての3月下旬完全撤収は大統領選挙に向けての秘策であった事も指摘されています。

アメリカを軍事施設や高層ビルディングを標的にしたテロリストの暗躍は最近に限れば

収束化の傾向にあります。今後もアメリカの海外駐留部隊の増派や撤退についてもウォッチして参りますので期待してください。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村