アメリカ最新情勢

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アメリカ最新情勢

一昨日に勃発したアメリカ特殊部隊のドローン機などを駆使したバグダッド空港での奇襲空爆作戦によって死亡したイラン革命防衛隊の精鋭部隊を引率していたソレイマニ氏にイラン国内では早くも殉教者として崇拝する機運が高まっています。ドナルド・トランプ大統領が静養先別荘の隣町ウエスト・パームビーチから特殊部隊に司令をしていた事実も判明しました。ソレイマニ氏の死亡確認を受けてイラン最高指導者のホメイニ師twitter上の声明でアメリカと開戦して断固たる報復作戦を開始することを宣誓しています。イラン国内でも、イラン・イラク戦争以来の宿敵アメリカに関する市民感情は憎悪で結束しておりアメリカの野蛮な軍事作戦にイラン各地で抗議活動が活発化しています。国内の多数を占めるシーア派スンニ派の対立も棚上げしてアメリカに対抗措置を講じる姿勢を明確化しています。現段階では、生活インフラで代表的なダムや政府組織を標的にしたサイバーテロが警戒されています。アメリ国防省ペンタゴン)は、先日の空爆がより一層の中近東諸国に駐留する同胞を殺害する極秘計画を指揮していたソレイマニ氏の殺害のみを目的とした奇襲作戦でありイラン政権の転覆を画策した訳でもないしイランと交戦する意志が一切無いと説明しています。しかしながらイラン国内では日増しに「イスラエルに死を。アメリカに死を。」とのスローガンが呼びかけられているのが現状です。アメリカ国内でもトランプ大統領の勝利宣言に懐疑的見方も浮上して来ました。トランプ政権もアメリカ人民の生命と財産を保護するための防衛的行動に過ぎないとブリーフィングで振り返っていますが、民主党支持者には到底納得できず大統領から事前通達がなかったことも手伝い選挙戦の争点となりそうです。ロウハニ政権は復讐には数種類のオプションがあり様々な角度から検討した上でアメリカに報復することを国民に約束しています。昨日も記載させていただいた通り、中近東諸国で有事が起きれば原油の供給不安の空気が蔓延して実際に石油先物相場は急上昇しています。イランがどのような対抗措置に打って出るのか世界中が注目が集まっています。アメリカも中近東に海兵隊などを700人追加派兵する大統領令に署名しています。アメリカが危険性が増幅したのでイラン軍事指導者を排除した方が得策と最終判断したのでしょう。