アメリカ最新情勢

アメリカの最新の経済・政治・社会情勢を解説して参ります

①前回の記事文中でIS壊滅作戦は完了したとのトランプ大統領の判断から米軍主力部隊をイラク及びシリアから全面撤収指示がありアメリカが関与しなくなったイラク・シリア国境で事態悪化が懸念される局面と報道致しましたが、米軍主力部隊完全撤収とは無関係に米中央軍マッケンジー司令官の指揮下でISIS(Islamic state of Iraq and Syria)

掃討作戦が決行され、アメリカ軍F15戦闘機と無人偵察機MQ9リーバーなどの爆撃攻撃に逃げ場を見失ったISIS最高指導者アブベクル・バグダディ容疑者は三人の実子と共に

隠れ施設内で自爆自殺したとの声明が発表されました。マッケンジー司令官によりますと以前にイラク国内で採取されたDNAと死亡したバグダディ容疑者と推定される男性遺体より検出したDNAが完全一致の事実を受けてバグダディ容疑者殺害アナウンスメントとなりました。かつて外国報道関係者やフリージャーナリストを標的に捕虜とした欧米

メディア特派員の出身国に膨大な金額の身代金を要求して期限までに身代金支払を拒絶した場合は海岸などで容赦なく斬首処刑した残虐行為に世界が驚愕しました。アメリカは世界の警察官の役目を終えた既成事実もありますが懸賞金やISISの行動分析からバグダディ容疑者の居場所を割り出し電撃作戦を決行した模様です。今回のISIS最高幹部殺害は2001年9月11日のアメリカ同時テロを想起させます。ソビエト軍アフガニスタン侵攻に異議を唱えるサウジアラビアのリアドの大富豪ウサーマ・ビン・ラーディンは当初こそ母国サウジアラビアアフガニスタン抵抗勢力に自分の巨額資産や募金活動で

獲得した潤沢な資金を提供するなどの反戦活動家でしたが徐々に反米化しつつ1988年にテロ組織アルカイダを設立するに至りました。2001年に遂に民間機をハイジャックしてアメリカ国内の重要軍事施設やグランドゼロと呼ばれる摩天楼に民間機突入という現実離れした前代未聞のテロ敢行となりました。当時のブッシュ政権連邦捜査局(FBI)の全面的な協力の条件下でビンラデイン容疑者を最重要指名手配者として行方を徹底的に洗い出した結果2011年5月に懸賞金の効果もありアメリカ海軍対テロ特殊部隊との壮絶な銃撃線の末に殺害に成功しました。当時はまだ世界の警察官たる地位にあった為に国内外から賛辞と祝福ムードで世界平和に絶大な貢献をしたブッシュ大統領のその後政権運営に多大な恩恵がありました。ビンラディン容疑者も今回のISISバグダディ容疑者と同様にサウディ・ビンラディン・グループからの財産分与で手中にした豊富な資金でアルカイダのテロリスト養成や広報活動を実行していましたが最後は国際世論に屈服したことで役割に終止符が打たれ終焉を迎えました。トランプ大統領は来年の大統領選挙を意識した軍事介入を回避する姿勢に転じて、ISISの実効支配の続いていたイスラム国の架空の首都シリアのラッカからの完全撤収には国内外から失望の意見が寄せられています。国内でも野党民主党から批判を受ける失態となっていました。明日以降もアメリカ最新情勢をお届けする為に、CNNなどのマスメディアの報道を分析して参ります。